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共働き家族のための家づくり~知っておきたい注文住宅基礎知識~ 2021.6.24

共働き家族の方が家づくりを検討するとき、知っておきたい基礎知識があります。この基本的な内容を知らないまま、家づくりを進めてしまうと、実際に暮らし始めてから使い勝手が良くないとか、家事がやりづらいとか、家族のコミュニケーションが取りづらいとか、せっかくの家づくりが残念な結果になってしまうことも考えられます。

そこで今回は、共働き家族の方が家づくりを検討するとき、最初にやっていただきたい基礎知識についてお話していきます。


共働き夫婦の負担軽減を目指そう

共働き夫婦の価値観や家族のライフスタイルは、10年、20年前とはかなり変化しています。 とはいっても、働くご夫婦の家事負担は、どうしても増えてしまうもの。

そこで1番目に目指したいのは、ご夫婦の家事負担軽減です。


(1)家族が帰ってきたときの動線

外から帰ってきたお子さん、会社から帰ってきたご夫婦、どちらも玄関からクローゼットへ自分で整理しながら動けたら助かりますよね。

しかし実際はというと、上着をリビングのソファーに置いたままだったり、子供の荷物をリビングへポンと置いたままだったり…

気がつくとリビングに心地よい空間がなく、ごちゃっとして物で溢れた空間になってしまうこともあります。

こうなると片づけるの負担は増えるばかりです。そこで、家に帰ってきた人の動線を最初から考えておきましょう。

例えば、玄関から入ると、そのまま着替えをするクローゼットへ進みやすい間取りにし、その後は手洗いへ誘導。着替えて手を洗ってからリビングへ。

このように、自然に「やってほしいこと」ができるような動線をシミュレーションしてみてください。

この動線を考えるだけでも、家事負担はかなり軽減されます。だって、自分でやってくれることが増えるんですから。


(2)家族の朝の動線

共働き家族の朝は、家族全員が動き出すので慌ただしくなりがちです。

洗面所を使用するタイミングが重なったり、キッチンやリビング周りの動きが多くなったりと、場合によってはストレスが溜まる時間帯になります。

そこで家族が起きてきたときの動線を考えてみましょう。

起床→洗面→着替え→朝食という流れでしょうか?それとも、起床→着替え→洗面→朝食でしょうか。

家族によって朝の行動様式は違うので、まずはそこから洗い出してみてください。家族にとっての行動様式が見えてくると、動線を見つけやすくなります。

基本的には、帰宅したときの動線の逆向きが朝の動線になりやすいので、そこから考えてもらうとわかりやすくなるはずです。


(3)家事がしやすい動線

特に手間だけど作業が多い「洗濯」は家事の負担が大きい部分。洗う→干す→取り込む→たたむ→収納のステップは、時間が必要になります。

洗濯に関しては、家族の協力が得られるとベストですが、難しいケースも多いので、家づくりを検討するときには、できるだけ楽にできる洗濯作業を念頭にしてもらいたいです。
  • 洗濯→干すまでの距離を近くする
  • 取り込む→たたむ→収納を一部屋で終わらせられるように間取りする
  • 洗う部分を効率化するために、新しい機能を持った設備を選ぶ

ちょっとしたことですが、積み重なると家事の軽減を実現できます。


毎日の家事の負担を軽減するポイント

毎日の家事の負担を軽減できると、共働き家族にとって豊かな暮らしが手に入ります。

(1)家事の共有

共働き家族にとって、暮らしの中の負担の中心は家事のことが多いです。そこで、「家事は共有する」という考え方をご家族の皆さんに持っていただきたいです。

具体的には「できる人・やれる人がやったほうがいい」という考え方ですが、これでは結局夫婦のどちらかだけがやることにつながります。

そこで「できない人」「やれない人」にも少しずつ家事を分担してもらい、「できる人」へ成長してもらう必要があります。
  • 洗濯物を干す場所まで運んでもらい干してもらう
  • 干してあった洗濯物を取り込んでたたんでもらう
  • 朝食の準備はママがやって、でき上がった朝食をテーブルに並べてもらう

本当にちょっとしたことですが、こういう積み重ねが家事の共有につながり、家事の負担を軽減してくれます。


(2)効率化できる設備

家事を機械に任せることができるなら、機械に任せてしまうのもオススメです。

例えば、食洗機はあると便利な設備です。食洗機だけでも、毎日こなさなければならない食事後の皿洗いの手間を軽減できます。また洗っている間に別の作業を進めることができるので、効率化アップも狙えます。

また、昼間は仕事で外出しているなら、その間にお掃除ロボットにフローリングをキレイにしてもらうこともできます。

他にも、汚れが付きにくいトイレやユニットバスなどもあるので、効率化できる設備の導入は共働き家族にとって検討する価値が大いにあります。


防犯対策も考えておきたいポイント

防犯対策や家にいないときの不安を解消しておくことも大切です。


(1)不在時の防犯対策

  • 外から見えづらい窓には、防犯ガラスを採用する
  • 日が暮れてくると自動で点灯する照明器具を設置する
  • 外部にはセンサー式のライトを設置しておく

こういった設備を整えることで、外出している時間の多い共働き家族も安心できます。

ワンランク上の防犯を考えるなら、ホームセキュリティーの導入も検討されると、さらに安心度が高くなります。


(2)不在時の不安対策

不在時の不安というと、最近なら宅配便の受け取りです。そこで宅配ボックスの設置も検討しておくと良いでしょう。


(3)不在時の洗濯物

家を出るときは晴れていたけれど、お昼から急に曇ってきて、パラパラと雨が降ってきたら、心配になりますよね。

最近は、夏にゲリラ豪雨が多いので困っているという人もいらっしゃるでしょう。

そこで、こういった心配事を少しでも軽減するために、屋根付きの洗濯スペースを検討するか、室内干しできるスペースを間取りに組み込んでおきましょう。専用スペースがあるだけで、気兼ねなく仕事ができます。


リラックスできる空間を忘れない

リラックスできる空間を忘れずに用意しておきましょう。この場合のリラックスできる空間とは、リビングだけではありません。
  • 夜を楽しめる空間
  • コミュニケーションの場所
  • 家族の中にいながら個人で過ごせる空間

コミュニケーションの場所はリビングやダイニングでも代用できますが、夜を楽しめる空間や個人で過ごせる空間は、意図的に設計しておかないと手に入りづらいものです。

最近なら、テレワークをする方もいることもあり、家族の中で個人が使える空間は必ず用意しておきたいところです。


無駄のない間取りにしよう

共働き家族のための家づくりは、家事の負担軽減と外出時の対策をメインに考えていただくと、かなり暮らしやすい家になるはずです。

まずはこれまでの暮らしのパターンを思い出していただき、どういった動きを家族がしているのかから洗い出してみてください。

家族の動線がわかると、スムーズに移動できる流れが完成しますので、動線を元にした無駄のない間取りができ上がります。